猿もすなる禁煙といふもの
猿も喫煙するなんて、そちらのほうに驚きました。
禁煙、サルでもできる=動物園のチンパンジーが成功-中国
【北京5日時事】中国陝西省のサファリパークで飼育されている雌のチンパンジー、アイアイが16年続いた喫煙を断つことに成功した。世界一の喫煙大国、中国にとって禁煙推進は大きな課題となっており、5日付の英字紙チャイナ・デーリーはこのニュースを1面で大きく報じた。
アイアイの喫煙は、1989年につがいの雄が死んだことがきっかけ。寂しさを紛らすように捨てられたたばこに手を出した。その後、2番目のつがいの雄や子供の死が重なり、喫煙への依存が加速。1日10本程度吸うようになった。
禁煙への取り組みは8月末から開始。朝食後の散歩、昼食後の音楽などで注意をそらす努力が奏功し、これまで約1カ月喫煙していない。担当者は「生活が多彩になり、たばこを忘れられた」と話している。
[ 時事通信 10月5日17時1分更新 ]
猿でも禁煙できるそうです。猿ですから、禁煙は飼育担当者がつきっきりで達成したものなのでしょう。これを人間と比較するのもどうかと思いますが、しかし、猿より知能が高いはずの人間が、周りの迷惑を顧みずに歩きタバコをするというのも、また理解に苦しみます。
最近知ったのですが、受動喫煙は環境基準の 5000 倍の致死リスクがあるそうです。具体的に言うと、受動喫煙にさらされる人の 20 人に 1 人が、受動喫煙によって死亡するということです。この数値、医学界ではもはや常識のようです。これはもう、煙が臭くて嫌だとかいう問題では無く、殺人と言っても過言ではありません。
世の中には、タバコの煙以外にも有害なものが沢山あります。有害なものは、水、空気、食べ物に含まれていて、日々、私たちの身体の中に摂り入れられています。完全に無害なものは存在しないという考え方のもと、健康を害さない環境基準値が、世界保険機構(WHO)によって定められています。
その基準は、ある有害物質が含まれている水、空気、食べ物を一生摂り続けた場合に、その有害物質が原因で死亡してしまう犠牲者の数(これを生涯リスクと呼びます)を、10 万人あたり 1 人以下におさえることが世界の常識となっているそうです。
では、受動喫煙による生涯リスクはどの程度なのでしょうか。驚くことに、10 万人あたり 5000 人だそうです。これは、アスベスト使用住宅に住み肺がんとなる確率(10 万人あたり 1 人)、レントゲンの撮影で肺がんになる確率(10 万人あたり 0.5 人)とくらべると、ケタはずれに大きな数字であることが分かります。
同じ煙でも、ディーゼルエンジンの排気ガスはどうでしょうか。大都会の交通の激しい交差点で、ディーゼルエンジンの排気ガスにさらされた場合の肺がんの生涯リスクは、10 万人あたり 300 人です。こちらも大変有害であることに間違いありませんが、それでも受動喫煙の生涯リスクにくらべると、1/15 以上も小さなリスクになるのです。
喫煙者のいる路上に漂っている副流煙の方が、大都会の交差点で吸う排気ガスより遥かに危険である。あれほど大騒ぎしたアスベストの生涯リスクも、受動喫煙とくらべれば安全に思えてしまう。受動喫煙の生涯リスク 10 万人あたり 5000 人、これはもう喫煙者のマナーに任せておける問題でないことは明らかです。
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