ワンフレーズ・ポリティクス
衆議院選挙の結果には驚きました。民主党が政権を奪取する可能性は低いかなと思っていましたが、自民党がここまで大勝するとも思っていませんでした。
今回の選挙、小泉さんの分かりやすい主張が受け入れられたとメディアが分析していました。ワンフレーズ・ポリティクスと揶揄されているように、発信していたメッセージは非常に短く、同じことを何度も繰り返し言っているので、それを理解できない人はいなかったでしょう。何せ、小学校低学年の娘でさえ、「ゆうせいみんえいか、かいかくかいかく」という言葉を覚えていましたから(苦笑)
- 「何となくやってくれそうだから」
- 「改革を止めない方が良いから」
- 「郵政民営化に賛成だから」
自民党に投票した人の理由も、実に単純なものばかりでした。今回の選挙について、友人と意見交換をしたのですが、ほとんどの人が一行分の言葉の内容でしか物事を考えていないのではないか、もっとはっきり言えば、小泉さんの用意した問いかけに対して、Yes を選んだだけなのではないだろうか、そんなところに落ち着きました。
「改革は必要か否か」と訊かれて、「必要ない」という人はいないでしょう。でも、政治は数学ではありません。ほとんどの場合、唯一絶対の答えなどありません。一つの政策も様々な視点から見れば、評価も違うものになります。だからこそ、一行目だけで判断するのではなく、二行目、もっとそれ以上のことを考える必要があると思うのです。
「郵政民営化には賛成だけど、今回の法案の内容はどうだろう。2007 年から 10 年かけても完全に民営化されないかも知れない…、それなら、議員年金を廃止したり、年金や税制の改革を先にやった方が良いのでは…」
誰もが、これくらいは考えると思っていたのですが、そうではないようです。さらに、郵政民営化以外の質問には、「適切に対処します」と答えるだけ。都合の悪いことは言いたくないのかも知れませんが、選挙前の総理大臣の発言としては、余りにも私たちを馬鹿にしていませんか。小泉さんや自民党にとっては適切かも知れませんが、それでは国民が政策の善し悪しを判断することができません。
郵政民営化、それ自体には私も賛成です。本当の意味で民営化するのなら、その方が良いと思っています。ただ、民営化すると言っても、例えば、税金を 2 兆円も積み立てて、全国一律サービスを維持することを法律で課するというのはどうでしょう。国鉄を民営化した時、地方のローカル線を維持しなければならないということを義務づけていたら、果たして現在の JR はどうなっていたでしょうか。
郵便貯金銀行、郵便保険会社の株式を売却しても、それを買い戻すことが可能なのは何故ですか。4 つの会社に分社化するのに、2 つの会社の株式しか完全に売却しないのは何故ですか。政府が持ち株会社の 1/3 以上の出資を続けることができるって、それが本当の民営化と言えるのですか。「郵政民営化に賛成か否か」というワンフレーズだけでは分からない様々な問題点が、そこにはあるのです。
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コメント
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%b9%a5%ea%a1%bc%a5%c9
ここの参考URLのpdfが面白いです。
投稿: blogoku | 2005.09.17 02:06
♪blogoku さん
情報ありがとうございます。ご指摘の PDF ファイル
「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案)」は
選挙の前に読みました。この戦略がどれくらい効いたのかは
分かりませんが、マスコミは、こうしたものの存在こそを、
もっと報道するべきではないかと思います。
投稿: 現代音協楽 | 2005.09.17 17:37
辺見庸さんのなんかの本でたまたまみたのですが、人権擁護法に絡んで、大手マスコミは与党に対して従属的になっているそうです。
この手のモノの名前は中身と逆になることが多いそうです。。。。。。
NHK問題ではけっこうやってましたけどね。。。あ、でもうやむやですね。
投稿: blogoku | 2005.09.19 00:39
♪blogoku さん
NHK と言えば、裏金作りを組織的にやっていたという
証言が報道されていましたね。もちろん、NHK は否定
していますが。
しかし、ここまで主張が食い違うと、どちらかが嘘を
ついていることになる訳ですが、果たしてどちらが本当
でどちらが嘘なのか。
きっと、これもうやむやに終わってしまうのでしょうね。
投稿: 現代音協楽 | 2005.10.04 00:18